USCPAの出願州はどうやって決める? 決め方とオススメの州そのポイントを分かりやすく解説

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今回はUSCPAを目指す人が悩むポイント、「出願州の決め方」です。
なぜ悩む必要があるのか、どのように決めれば良いのか、オススメの州はどこなのか。
こういった疑問を持っている方に分かりやすく解説します!

予備校で迷われている方はこちらを参考にしてみて下さい。
uscpa-tac-abitus アビタス vs TAC USCPA予備校徹底比較

なぜ悩むのか 〜それは州によって要件が違うから〜

州によって受験要件が違う

まず、なぜ出願州で悩むのか。
それは州ごとによって受験要件(ライセンス要件)が違うからなんです。
例えば受験要件では

  • 大学での取得単位数
  • 会計科目単位数
  • ビジネス科目単位数 

などが州によって違います。
テスト自体はどの州でも同じなのですが、
受験要件(ライセンス要件)は各州が設定しています。
なので、自分でどの州での合格(又はライセンス取得)にするか
というのが結構大切で、最初に悩むポイントなのです。

日本の会計士試験とは違う点ですね。日本の会計士試験が
「都道府県によって要件が違う」とかなったらかなり面倒そうですよね。笑

合格≠USCPA

また、上記で「受験要件」と「ライセンス要件」と書きましたが、
合格した段階ではあくまで「USCPA全科目合格者」で
「USCPA」ではありません。
なので、まだ名刺にも書けずUSCPAと
名乗ることも出来ません(グアム州のみ例外あり)

下のように全科目合格した後に実務経験や
ライセンス取得を経て初めてUSCPAになれます。
この点、日本の会計士試験も実務や終了考査をパスして
公認会計士になる感じに似てますね。

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出典:アビタスHP

どのように決めるか 〜ライセンスまで目指すのかを基準に決めよう〜

上記のようにUSCPA試験は州ごとに要件が違い、
受験要件とライセンス取得要件があります。

ではどのように決めるか。
それはライセンスまで目指すのかを基準に決めましょう。

というのは、
「受験しやすい州」
「受験しやすいがライセンス取得要件が厳しい州」
「受験しにくいがライセンス取得がしやすい州」
などがあるため、目的や状況によって選ぶべき州が変わってくるのです。

目的別オススメの出願州 

アラスカ州

こんな人にオススメ
  • 会計科目単位を持ってない人
  • 合格だけでいい人(名刺に書かなくて良い、ライセンスも特にいらない)
  • とにかく早く受けたい人

とにかく受験要件が満たしやすいのがこのアラスカ州です。
受験要件は下記の2つのみ。
よって、最速で受験したい方はこちらがオススメ。
理系で会計単位がゼロの私もここにしました。

転職ではライセンスまで求められることはまずないと思うので、
転職目的で取得する方もアラスカ州がオススメです。

一方、ライセンス取得となると下記の通り
「CPAホルダーで直属の上司の下での実務経験証明」や
「大使館にて公証を受けなければいけない」
など少し面倒ですね。

受験要件
  • 4年制大学の学位
  • 会計科目 15単位以上
ライセンス取得要件
  • 4年制大学の学位
  • 総単位150単位
  • 会計24単位
  • Business Law 3単位
  • Economics 3単位
  • Statistics/Computer Science/Mathのいずれか3単位
  • 一般企業、政府系機関、会計事務所のいずれかでの実務
  • 会計業務、監査証明業務、調製業務、アドバイザリー業務(マネジメントやファイナンス等)、税務、会計コンサルティング業務などの実務
  • USCPAホルダーで直属の上司の下での実務
  • 実務経験証明は、直属の上司かつUSCPAホルダーが行う。


※実務経験証明書は米国大使館や公証人役場にて公証を受ける必要あり
※※実務経験証明書は証明者より直接アラスカ州へ提出する必要あり
※※※ちなみにこちらは2008年1月以降に4年制大学卒業の場合の要件です。

ワシントン州

こんな人にオススメ
  • ライセンスまで取得したい

こちらは受験要件は会計・ビジネス科目共に24単位ずつと
比較的厳しめですが、ライセンス取得要件が
「実務経験が経理なども含めることができる」
「実務経験証明は社外のCPAホルダーでもOK」
と比較的易しい州です。
また、他の州での合格実績をワシントン州に移して、
ライセンスを取るということもできるありがたい州です。

受験要件
  • 4年制大学の学位
  • 総取得単位 合計150単位以上
  • 会計科目 24単位以上(ただし最低15単位は※Upperレベルの単位)
  • ビジネス関連科目 24単位以上

※Upperレベルの単位
基礎的なレベルではなく、より専門的・応用的なレベルの単位。
予備校の単位認定試験ではどれがUpperレベルか書いてあるのでご安心を。

ライセンス取得要件
  • 1年または2000時間以上の実務経験
  • 会計業務(経理、財務、税務など)に関するものであれば、監査法人や会計事務所に限らず、(米国外を含む)一般事業会社での経験も認められ得る。
  • 実務経験の認証者は、USCPAライセンスホルダーであれば、直属の上司である必要はない。(社外の人でもOK。)
  • 他州で合格した後に、ワシントン州に合格実績を移し、ライセンス取得をすることもできる。

グアム州

こんな人にオススメ
  • 合格後、実務経験なしで名刺に書きたい
  • まだ大学卒業してないけどチャレンジしたい

なんと実務経験なしでも名刺に書けます。
ただ注意点としては「Inactive License」という表記になり、
監査法人などで働く人はこのInactive Licenseでは名刺に書けません。

「Active Licecse」とするには下記のライセンス要件を満たす必要がありますが、
「Active License」には「Attest License」と「Non-attest License」
あり少し注意が必要です。

前者はグアム内で監査業務ができるライセンスであり、そのため
ライセンス取得には監査実務が必須です(更に直属の上司の実務経験証明が必要)。

後者は監査業務に制限があるものですが、ライセンス取得のための実務経験は
一般企業の経理や財務でも満たせます。(実務経験証明は社外のCPAがしてもOK)

受験要件
  • 4年制大学の学位 (※短大・3年制大学でもOK)
  • Upperレベルに該当する会計科目 24単位以上
    (財務会計、監査、税法、管理会計を全て3単位以上ずつ含むこと)
  • ビジネス関連科目 24単位以上
    (経済学6単位以上、ファイナンス3単位以上、商法3単位以上を含むこと)
  • 受験条件を満たさずとも見込み受験が可能。ただし合格実績は「暫定合格」となり、初回受験から18ヵ月以内に上記条件を満たす必要あり。

※120単位以上あれば4年制大卒と同等と認められる場合があります。

見込み受験が認められるのは良いですね。
ただしタイムリミットもあるので気をつけましょう。

ライセンス取得要件
  • 総取得単位150単位以上の場合 1年(2,000時間)
  • 総取得単位150単位未満の場合 2年(4,000時間)
  • 会計業務(経理、財務、税務など)に関するものであれば、監査法人や会計事務所に限らず、(米国外を含む)一般事業会社での経験も認められ得る。
  • 実務経験の認証者は、USCPAライセンスホルダーであれば、直属の上司である必要はない。(社外の人でもOK。)


※監査・証明業務以外の実務経験を用いてLicenseの申請を行った場合には、「監査・証明業務は許可されないと記載された制限付きのLicense」が発行されることになります。

予備校やHPで最新の情報をチェックしましょう

受験要件やライセンス要件は変更される場合があります。
例えばここには載せてませんがメイン州という州は昔、4年制大卒の
学位のみで受験が出来ましたが、今では会計単位が必要になっています。

今後も時代や基準の変化によって要件が変更される可能性は十分にありますので、
最新の情報をチェックしてから出願するようにして下さい。

 

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