USCPAの難易度は?合格率50%=簡単ではない3つの理由

uscpa-nannido

USCPAって合格率50%とかなんやろ?結構イケそうやん

いぬ

ひつじ

まぁ嘘ではないんですけど、ちょっとその考え改めた方が良いですよ
・・・

いぬ

巷でコスパ人気のUSCPA(米国公認会計士)。

「合格率約50%、1000時間で合格可能、TOEIC500点台からでも目指せる」という予備校の謳い文句がありますが、果たして難易度はその通りなのでしょうか。

と言うことで今回はUSCPAの難易度を他の資格と比較してみました。

科目別の難易度はこちら 
uscpa-nannidoUSCPAの科目とは?科目別難易度・特徴・ボリュームなどを踏まえて徹底解説!

難易度はどう測る?

難易度って言うけど、どうやって決めるん?

ひつじ

以下の3つの要素で大体決まってくると思うんですよね。
難易度を示す3つの要素
  1. 受験資格
  2. 必要な勉強時間
  3. 合格率

では、それぞれについて他の資格と比較しながら見ていきましょう。  

①受験資格

例えば公認会計士試験や簿記試験を例にあげますと、受験資格がなく、誰でも受けられます。

Q2.公認会計士試験に受験資格の制限はありますか?
A. 受験資格の制限はありません。年齢、学歴、国籍等にかかわらず、どなたでも受験することができます。
 出典:公認会計士・監査審査会HP

学歴・年齢・性別・国籍による制限はありません。
 出典:東京商工会議所HP

 

一方で、USCPAには受験資格があります。
出願する州によってまちまちですが、多くの州が最低限

①4大卒で
②会計単位15単位以上持っていること

という基準を設けています。

さらにはUSCPAは全て英語の試験です。一部論述の試験もあります。
英語ワカラナイだと話にならないというわけです。

つまり、全くの素人は皆無で、一定以上の学力と会計知識と英語力がある中での競争ということです。

 

ひつじ

よく会計士講座で「2人に1人が合格!!!(出身大学上位10校成績者集計)」って予備校が言ってるのと同じ感じですね〜。上位10校のハイスペックさん集めりゃそりゃそうなるやろ!みたいな。
めちゃ予備校に喧嘩売ってるやん

いぬ

ひつじ

まぁそれだけ受験資格というか母集団のスペックは難易度にも影響してくる要素だと言いたいのです。
たしかにな

いぬ

 

受験資格についての記事はこちら 
uscpa-syutsugansyuuUSCPAの出願州はどうやって決める? 決め方とオススメの州そのポイントを分かりやすく解説

 

 

②必要な勉強時間

まずは他の資格も交えて合格までに必要な勉強時間を見てみましょう。

資格 勉強時間

出典:CPA会計学院

 

USCPAはよく1000時間で合格可能と言われていました。
しかしこれ説明不足です。私自身の実感になりますが、正しくは

「USCPAは(簿記2級程度の会計力とTOEIC800程度の英語力を持つ人がすごく効率よくやって当然全科目1発合格で)1000時間で合格可能」です。

 

つまり予備校などが提示している勉強時間は「それなりのスペックがあってスムーズに合格した場合のベストケース」という視点を忘れてはならないということを言いたいのです。

上のCPA会計学院さんのHP然り、他の予備校でも最近では1000時間とはあまり言わなくなったんですね。”働きながら合格可能”とかいう謳い文句に変えてきたようで。

1000時間ではやはり厳しいということが明らかになってきたということなのか、ひと昔とは違って試験範囲や形式も変化して必要時間が増えてきたということなのか。。。

 

受験資格についての記事はこちら 
uscpa-benkyojikanUSCPA合格までの勉強時間は?全科目合格までの勉強時間とスケジュールを大公開! 

 

 

③合格率

最後は合格率です。

一番端的に資格の難易度を示すものである反面、予備校が一番よく見せようとする数字でもあります。

 

USCPAの合格率の推移をみてみましょう。

USCPA 合格率推移

出典:TAC

2018年では合格率平均50%超になってますね。すごいです(棒読み)

ですが、これ”ネイティブを含む全受験者の””科目”合格率なのです。

そう、9割アメリカ人が受ける試験の全体の合格率を言われても、もはやそれはアメリカンの合格率であって、…ってなりませんか。じゃ日本人だけだと???ってなりませんか。私はなりました。

 

そこでこちらのやじやじさんの記事。

参考 USCPA(米国公認会計士)の本当の合格率を暴くUSCPAがやじやじしてる 詳細は記事を見ていただきたいのですが、結論だけ言いますと、

実際の日本人合格率(2014年度)
  • 科目平均合格率は32% 
  • 全科目合格できたのは18%
  • 2年以内に全科目合格できたのは15%
  • expireなし(科目失効なし)で全科目合格できたのは12%
  • 1年以内に全科目合格できたのは5% 

です。
衝撃ですが、NASBAが公表しているデータから計算しているので紛れもない事実。

 

上記のやじやじさんの記事では2014年度の数値を分析していますが、2015年度の数字(https://nasba.org/app/uploads/2018/03/2015-Jurisdiction-Edition-Final.pdf)を使って計算してみると、

実際の日本人合格率(2015年度)
  • 科目平均合格率は36% 
  • 全科目合格できたのは17%
  • 2年以内に全科目合格できたのは15%
  • expireなし(科目失効なし)で全科目合格できたのは12%
  • 1年以内に全科目合格できたのは5% 

 

全然変わりませんでしたー。笑

科目平均合格率としては36%(FAR,REGは40%超、AUD,BECは30%前後)あるので、他の難関資格よりも易しいのですが、コンスタントに合格し、全科目合格までこじつける人は少ないと言うことですね。

2016年度、2017年度版のデータも100ドルで販売していますので、お好きな方はどうぞ。

https://nasbareport.com/index.php?main_page=index&cPath=6

 

 

USCPAは充分、難関資格

  1. 受験資格という足切り 
  2. 1500時間という勉強時間
  3. 科目失効なしでは12%の合格率 

ということを踏まえると、充分難関資格と言うことが出来るのではないでしょうか。

とはいえ、司法試験や公認会計士試験と比較すれば易しく、監査法人や外資経理への道が開けるのでコスパ最強はあながち間違いではないかと思います。

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